漢方薬といっても身近なものが多く、その代表的なものがショウガで、かなり多くの漢方処方に含まれます。煎じ薬に使う場合は生のショウガは使えないので乾燥したものを入れます。
生と乾燥したものとでは効能が少し変わります。共に体を温め、胃腸を活発にしますが、生のショウガは吐き気や胃腸を整えるのが主ですが、乾燥したものは温めるのが主です。ですから吐き気の強い患者さんには乾燥したショウガを入れずに、八百屋さんでショウガ（新生姜は不可）を買ってもらって自分で煎じる時に入れてもらいます。
漢方薬ではショウガだけでなく、他にいろんな生薬と一緒にしますが、民間療法ではショウガ単味で使います。食欲不振や吐き気のあるときに生のショウガをかじっているとお腹がゴロゴロ鳴って食欲が出ることがあります。体が冷えた場合にはショウガをすりおろしてしぼったものに蜂蜜を混ぜて温めて飲みます。体がすぐに暖まりなかなか美味しいものです。普段から健康ドリンクとしてご家族で愛用なさっても結構かと思います。またしぼった汁やスライスしたものをお風呂に入れて、しもやけや神経痛、冷え性などによく効きます。
お料理でも食欲減退や冷え性の場合にはショウガをたくさん使います。生でも炒めても、たきものでも何にでも使え料理もひきたちます。清涼水にカナダドライやジンジャエ－ルがありますが、これはショウガに甘味料と炭酸を混ぜた飲み物として有名です。